SNOW
2013年 04月 02日
先日TJ先生に誘われたので、シェイクハンズ・ミーティングに行った時のことである。
今回は誰も知り合いもいないだろうし、TJ先生の店の裏あたりでひとりでぽつりとキャンプするかと考え、晩飯もセブンイレブンの冷凍食品&レトルト食品だけを持って、絶好調のショベルで関越道をのんびりと会場まで。
最近ではミーティングでひとりっきりなんて久しくなかったから、やや緊張気味で会場に。
一人旅は好きだが、一人ミーティングは今一つ盛り上がらないからね。
しかし会場に入るとすぐにキンさんルルさんを発見。
おかげで一人ミーティングになることなく、TJ&13GANG店舗裏で飲んだくれ。
で、皆様ご承知の通り、最近のTJ先生。ミーティングにはお気に入りぞうさんを持ち込み(象じゃないよギターだよ)「俺のギターテクニックを見やがれ」とばかりに、ギターに夢中な高校生レベルで弾きまくって、みなさん少々引き気味ですよね。
まあね、いいと思うのですよ。本当にギターは上手いからね。聞いていて嫌でもないし。
永遠に「天国への階段」を繰り返すわけでもないので、まぁよしとしましょう。
でね。
最近俺とTJ先生はロック談義なんかを少々したりするんですね。
あのバンドはカッコいいとか、あのギタリストはなかなかだ、なんてそんなレベルですがね。
さて、今回のシェイクハンズミーティング。
TJ先生商売気分ゼロのご様子で、まったく店にいないでギター抱えてあっちふらふら、こっちふらふら。でもってビールもすすんでますます仕事やる気ゼロ。
そんな感じのTJ先生が。
「えー、では、今回はヴァンヘイレンの話でもしますか」
などと言い出した。
それで俺がサミーヘイガー好きだというと驚かれたりと、話はそこそこ盛り上がったのである。
あぁ本当にTJ先生はロックがすきなのだなぁ、などと裏のタープに戻り、キンさんルルさんと飲んでいると、完璧に仕事やる気ゼロのTJ先生がやってきてみんなで飲むのですが、話は音楽からラーメンに。
「最近永福町行ってるんですか」
TJ先生がルルさんに聞く。
何も永福町という町に行っているのかを聞いているわけではない。こんなときに。
「あ、俺永福町に住んでたことあるんですよ、懐かしいなぁ」
なんて言ってしまったら額にTJスカルの跡がくっきりと残るくらいの強烈なパンチを見舞われること間違いなしだから注意が必要だ。
先生が「永福町」と言った時には「大勝軒」の事を指しているということは、TJ先生と少しでも関わるのなら覚えておく必要があるし、試験があるとすれば一番最初に覚えなければいけないほどの基本中の基本である。
おそらくTJ先生が国会議員になったら「永福町駅」は「大勝軒前」に変わり、「西永福町」は「大勝軒の西側」に。ついでに「明大前」は「大勝軒まで歩ける距離」に変えられるだろうことは間違いなしだ。
「最近行ってないな」
ルルさんがそう答えると、TJ先生の顔色が激変した。
ちなみにルルさんはTJ先生が「大勝軒の女神」と崇めるほどのステージの高さであり、ラーメン教のサマナ服があればオレンジが着られるほどのステージの高さである。
そんなルルさんが最近行っていない。
これはもうラーメン教では朝晩のお祈りをしないことと同等の許されないことである。
「女神失格にしますよ」
TJ先生は、まるで引金に指を掛けた時のデューク東郷のような目をルルさんに向けた。
ルルさんもラーメンごときでそれほどTJ先生がムキになるとは思っていなかったのでしょう、少々焦った様子で。
「あっ。でも○○はこの前食べた」
するとTJ先生。
「ほー、どこ店のを」
「○○通り沿い」
「ああ、あそこ」
そこで少し間をおいて。
「で。味はどうでした」
TJ先生の頭の中には首都圏主要ラーメン店の全てのデータがインプットされています。なんという店のどこどこ支店の味はどうだった、そんな自分の頭の中にある情報と違う答えはそれだけで、こいつはラーメンの真実を何も分かっていない奴というレッテルを貼られます。
そうなったらラーメン教内では一生浮かばれません。
答えを間違えようものなら、今この場ですかさず殺す。
そのくらいの迫力で、ルルさんの目をじっと見つめるTJ先生。
なんとかルルさんの答えは合格点だったようで、その場は丸く収まりましたが、あのときにルルさんの答えがTJ先生の気に触れていたら、所沢VS大宮仁義なきラーメン戦争に突入し、埼玉県は二つに分裂し国を挙げての大騒ぎになっていたことでしょう。
歴史とはそういうところで動いているのですね。
さて、その後TJ先生のラーメン談義は続き、俺もキンさんルルさんも「もういいよ」とは思っていましたが、そんなことを口に出したら大変なことになるので、じっと我慢していたのですが、その時に俺はある事実に気が付いたのです。
それはTJ先生の顔がロック談義をしているときの数十倍もラーメン談義のときのほうが輝いているということです。
俺は試しに。
「TJ先生、ギブソンの最高に乾いたボディーの最高の鳴りがするオールドレスポールと大勝軒100食無料券があったらどっちが欲しい」
そう聞いてみたのです。
オールドレスポールは何百万もする代物。もちろんこれは例えであって、自分の誕生年月のストラトでも構わないし、あるいはリッケンバッカーでもいいのですが、ロックとギターが好きなら迷うことなどないでしょう。
するとTJ先生。
「あんまりレスポール好きじゃないし、大勝軒だな」
あまりにも堂々とそう答えたのでした。
そのときこんな伝説を思い出しました。
あるとき、若きエディー・ヴァンヘイレンの家に彼女が遊びに来ました。
彼女の相手もせずにギターばかりを抱えているエディーに彼女が。
「ギターと私とどっちが大事なの」
そう聞くと。
「何を言っているんだ。ギターに決まっているだろう」
その時のヴァンヘイレンと、大勝軒100食無料券を取ったTJ先生の顔は同じ、あるいはTJ先生のほうが、より揺るぎない自信に満ちていたかもしれません。
あぁ。TJ先生の中での順位は。
ラーメン・ロック(ギター)・シルバーの順なのだとはっきりと認識しました。
僕は真夜中になろうかという花園の河原で頭の中で。
この曲のギターリフを思い出していた。
「TJ、ドームのライブで一曲一緒にプレイしないか」
6月に来日予定のヴァンヘイレンがそう言っても。
「そんな時間があるなら永福町行くに決まったんだろう、バカヤロー」
TJ先生はそう答えることでしょう。
最近ブログがご無沙汰なTJ先生。
きっと数年後にはシルバーではなく、本格ラーメンで出店しているかもしれません。
そう、それがTJなのだから。
今回は誰も知り合いもいないだろうし、TJ先生の店の裏あたりでひとりでぽつりとキャンプするかと考え、晩飯もセブンイレブンの冷凍食品&レトルト食品だけを持って、絶好調のショベルで関越道をのんびりと会場まで。
最近ではミーティングでひとりっきりなんて久しくなかったから、やや緊張気味で会場に。
一人旅は好きだが、一人ミーティングは今一つ盛り上がらないからね。
しかし会場に入るとすぐにキンさんルルさんを発見。
おかげで一人ミーティングになることなく、TJ&13GANG店舗裏で飲んだくれ。
で、皆様ご承知の通り、最近のTJ先生。ミーティングにはお気に入りぞうさんを持ち込み(象じゃないよギターだよ)「俺のギターテクニックを見やがれ」とばかりに、ギターに夢中な高校生レベルで弾きまくって、みなさん少々引き気味ですよね。
まあね、いいと思うのですよ。本当にギターは上手いからね。聞いていて嫌でもないし。
永遠に「天国への階段」を繰り返すわけでもないので、まぁよしとしましょう。
でね。
最近俺とTJ先生はロック談義なんかを少々したりするんですね。
あのバンドはカッコいいとか、あのギタリストはなかなかだ、なんてそんなレベルですがね。
さて、今回のシェイクハンズミーティング。
TJ先生商売気分ゼロのご様子で、まったく店にいないでギター抱えてあっちふらふら、こっちふらふら。でもってビールもすすんでますます仕事やる気ゼロ。
そんな感じのTJ先生が。
「えー、では、今回はヴァンヘイレンの話でもしますか」
などと言い出した。
それで俺がサミーヘイガー好きだというと驚かれたりと、話はそこそこ盛り上がったのである。
あぁ本当にTJ先生はロックがすきなのだなぁ、などと裏のタープに戻り、キンさんルルさんと飲んでいると、完璧に仕事やる気ゼロのTJ先生がやってきてみんなで飲むのですが、話は音楽からラーメンに。
「最近永福町行ってるんですか」
TJ先生がルルさんに聞く。
何も永福町という町に行っているのかを聞いているわけではない。こんなときに。
「あ、俺永福町に住んでたことあるんですよ、懐かしいなぁ」
なんて言ってしまったら額にTJスカルの跡がくっきりと残るくらいの強烈なパンチを見舞われること間違いなしだから注意が必要だ。
先生が「永福町」と言った時には「大勝軒」の事を指しているということは、TJ先生と少しでも関わるのなら覚えておく必要があるし、試験があるとすれば一番最初に覚えなければいけないほどの基本中の基本である。
おそらくTJ先生が国会議員になったら「永福町駅」は「大勝軒前」に変わり、「西永福町」は「大勝軒の西側」に。ついでに「明大前」は「大勝軒まで歩ける距離」に変えられるだろうことは間違いなしだ。
「最近行ってないな」
ルルさんがそう答えると、TJ先生の顔色が激変した。
ちなみにルルさんはTJ先生が「大勝軒の女神」と崇めるほどのステージの高さであり、ラーメン教のサマナ服があればオレンジが着られるほどのステージの高さである。
そんなルルさんが最近行っていない。
これはもうラーメン教では朝晩のお祈りをしないことと同等の許されないことである。
「女神失格にしますよ」
TJ先生は、まるで引金に指を掛けた時のデューク東郷のような目をルルさんに向けた。
ルルさんもラーメンごときでそれほどTJ先生がムキになるとは思っていなかったのでしょう、少々焦った様子で。
「あっ。でも○○はこの前食べた」
するとTJ先生。
「ほー、どこ店のを」
「○○通り沿い」
「ああ、あそこ」
そこで少し間をおいて。
「で。味はどうでした」
TJ先生の頭の中には首都圏主要ラーメン店の全てのデータがインプットされています。なんという店のどこどこ支店の味はどうだった、そんな自分の頭の中にある情報と違う答えはそれだけで、こいつはラーメンの真実を何も分かっていない奴というレッテルを貼られます。
そうなったらラーメン教内では一生浮かばれません。
答えを間違えようものなら、今この場ですかさず殺す。
そのくらいの迫力で、ルルさんの目をじっと見つめるTJ先生。
なんとかルルさんの答えは合格点だったようで、その場は丸く収まりましたが、あのときにルルさんの答えがTJ先生の気に触れていたら、所沢VS大宮仁義なきラーメン戦争に突入し、埼玉県は二つに分裂し国を挙げての大騒ぎになっていたことでしょう。
歴史とはそういうところで動いているのですね。
さて、その後TJ先生のラーメン談義は続き、俺もキンさんルルさんも「もういいよ」とは思っていましたが、そんなことを口に出したら大変なことになるので、じっと我慢していたのですが、その時に俺はある事実に気が付いたのです。
それはTJ先生の顔がロック談義をしているときの数十倍もラーメン談義のときのほうが輝いているということです。
俺は試しに。
「TJ先生、ギブソンの最高に乾いたボディーの最高の鳴りがするオールドレスポールと大勝軒100食無料券があったらどっちが欲しい」
そう聞いてみたのです。
オールドレスポールは何百万もする代物。もちろんこれは例えであって、自分の誕生年月のストラトでも構わないし、あるいはリッケンバッカーでもいいのですが、ロックとギターが好きなら迷うことなどないでしょう。
するとTJ先生。
「あんまりレスポール好きじゃないし、大勝軒だな」
あまりにも堂々とそう答えたのでした。
そのときこんな伝説を思い出しました。
あるとき、若きエディー・ヴァンヘイレンの家に彼女が遊びに来ました。
彼女の相手もせずにギターばかりを抱えているエディーに彼女が。
「ギターと私とどっちが大事なの」
そう聞くと。
「何を言っているんだ。ギターに決まっているだろう」
その時のヴァンヘイレンと、大勝軒100食無料券を取ったTJ先生の顔は同じ、あるいはTJ先生のほうが、より揺るぎない自信に満ちていたかもしれません。
あぁ。TJ先生の中での順位は。
ラーメン・ロック(ギター)・シルバーの順なのだとはっきりと認識しました。
僕は真夜中になろうかという花園の河原で頭の中で。
この曲のギターリフを思い出していた。
「TJ、ドームのライブで一曲一緒にプレイしないか」
6月に来日予定のヴァンヘイレンがそう言っても。
「そんな時間があるなら永福町行くに決まったんだろう、バカヤロー」
TJ先生はそう答えることでしょう。
最近ブログがご無沙汰なTJ先生。
きっと数年後にはシルバーではなく、本格ラーメンで出店しているかもしれません。
そう、それがTJなのだから。
by revolver0319
| 2013-04-02 14:25