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by revolver0319

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MELTING POINT

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誰も待っていなかったかもしれませんが、お待たせしました。
メルティングポイント2号発売します。

1冊500円
送料1冊につき120円。同封でも2冊なら240円。

購入希望の方は
revolver@ayu.ne.jp
まで郵便番号から住所お名前、電話番号、希望冊数を送信してください。
こちらから振込先を返信いたします。

まれにこちらのアドレスが拒否されるのか、送信できないことがありますのでご注意ください。

尚メルティングポイントはコピーで手作りした冊子です。
熱いメンバーで何か感じられるものを詰め込みましたが、普通の雑誌のように綺麗ではありません、
中身は別として冊子自体は小学生でも作れるような代物です。
ご了承ください。

今回もコピーして折り曲げて、糊付けして梱包発送までひとりでやっています。
120冊が限界でした。
より多くの人に渡したいのでまとめ買いはご遠慮ください。

「俺の分とっといて」
「今度でいいから持ってきて」
「会ったときに払うよ」
はすべてなしです。

どんなに仲の良い人でもメールのみの受付です。

我儘ですみませんが、よろしくお願いします。

今回のメンバーは
あんちゃん
よっしー
ターキィ
しんちゃん
ミノル
ヒラクさん
キンさん
モリチー
せーじ


そしてスペシャルモデルが登場
これを買うであろうほとんどの人が知っているであろう女性がモデルとして登場しています。

それでは
またまた面倒なバイカーの世界観を堪能してください。


大森
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by revolver0319 | 2013-04-26 20:10

柏餅と米糠の曖昧な記憶

 うちの母親の料理は旨かった。
 素人レベルでは最高峰クラスの旨さで、天才だったのかもしれない。

 子供が嫌いそうなきんぴらごぼうや切干大根なども、今にして思うと子供用に味付けをしてくれていたから美味しく食べられ、いまだにそんな昔ながらの惣菜が大好きだ。

 男なら誰しもがが母親に抱く愛おしさを今更文章にするほど落ちぶれてはいないつもりだが、味覚という武器は母親の料理が教えてくれた。



 桜が散り、新芽の芽吹きがまだ緑が薄い時期。
 つまりは今頃になると思い出すのが、なぜか柏餅と米糠の匂いだ。

 米糠の匂いは竹の子を茹でているときの香りだろう。
 昔はどこの家でも、春になれば竹の子を茹でていた。
 
 茹でる前に剥かれた皮の匂いが、トウモロコシと同じ匂いで、いつまでも鼻に押し当てていた。何しろ夏になるとトウモロコシさえ与えていれば何も言わないような子供だったから、春の竹の子の皮の香りは、もうすぐトウモロコシの季節になる予感を感じさせてくれた。

 母親は茹で上がった竹の子の柔らかな部分を少しだけ俺の口の中に入れてくれる。
 新鮮な竹の子は、まぎれもなくトウモロコシと同じ味がした。


 素材の味を知らなければ味覚など語れるはずもない。

 そんな体験が味覚の基礎になったのだろう。



 なぜ竹の子と柏餅が同じ記憶の引き出しに一緒に入っているのだろうか。
 柏餅は5月。だとしたら関東での竹の子は終わっている時期だ。

 
 柏の葉の香りと、味噌が混じった不思議な白あんの味。
 いつもは粒あんだが、柏餅だけは手間をかけてこしあんに。
 そんな記憶ははっきりとしているが、それが竹の子と同じになる理由が分からない。



 新東名から見える薄い緑の山を眺めながら、必死で記憶の引き出しを探りながら、思い出そうとしながらショベルを走らせる。

 数台の先頭を走りながら岐阜を目指し、記憶を手繰る。

 先日、ある集まりでCDを持ち寄ることになった。
 月に一度集まり、価値観を曝け出すという男3人の集まりは、今現在の一番の楽しみで、どうしようもないほどに満ち足りた時間を提供してくれる。

 その集まりにそれぞれ一枚ずつCDを持ち寄ることになった。

 全員が自分以外の二人に「さすが…」と思わせたいと考えるのは当然だ。



 手持ちのCDをじっくりと眺め、何を持参するべきかを考える。
 時間は夜。集まるのは雰囲気の良い店。

 手にしたのはニールヤングの「ハーベストタイム」とCSN&Yの「デジャブ」
 集まるメンバー、毎回語り合う赤裸々なまでの価値観の晒しあい。
 もはやニールヤングしか思いつかなかった。


 だが、当日俺が持参したのはニールヤングではなく、ハードロックのアルバムだった。

 その晩。驚くことにほかの二人が持参したのがニールヤングのアルバムだった。

 俺が「ハーベスト」でも「デジャブ」でも持っていったら、その晩はニールヤングベストナイトとなったいた。

 つまりは俺以外の二人は、まんまとその場の雰囲気にやられて、素直にニールヤングを選択ししたのである。

 勝負だとするならば、あえてそこを外した俺の大勝利だろう。


 記憶の引き出しを明後日も柏餅と竹の子の関係性が思い当たらずに、来月は何のCDを持参しようかを考える。

 名古屋の手前、高速が渋滞しすり抜けをし、後ろのメンバーを置き去りにし、ショベルが快調に走る。
 多少肌寒いが、確実に春が深まり、薄い緑は濃い色に変化し、もうじき初夏の匂いが漂いだすだろう。

 ここ数年の初夏の味覚はヤングコーンの丸焼き。
 それは竹の子と同じ香りで、ほっとする暖かさを与えてくれる。


 味覚の記憶の引き出しと、3人の濃密な時間に流れる音楽と。

 頭の中で流れるのはこの曲で、



 帰ったらアレサ・フランクリンのブルースを聞こうと思う。

 取り留めもない意識と、ショベルの上から見る景色とヘルプレス。


 そうだった。
 ああ、そうだった。

 なるほどそれなら柏餅と米糠だな。

 唐突に蘇る記憶に、ばらばらな思考がひとつに繋がる。


 味覚の良さは負ける気がしない。
 
 
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by revolver0319 | 2013-04-15 23:04

SNOW

 先日TJ先生に誘われたので、シェイクハンズ・ミーティングに行った時のことである。
 
 今回は誰も知り合いもいないだろうし、TJ先生の店の裏あたりでひとりでぽつりとキャンプするかと考え、晩飯もセブンイレブンの冷凍食品&レトルト食品だけを持って、絶好調のショベルで関越道をのんびりと会場まで。

 最近ではミーティングでひとりっきりなんて久しくなかったから、やや緊張気味で会場に。

 一人旅は好きだが、一人ミーティングは今一つ盛り上がらないからね。
 しかし会場に入るとすぐにキンさんルルさんを発見。

 おかげで一人ミーティングになることなく、TJ&13GANG店舗裏で飲んだくれ。


 で、皆様ご承知の通り、最近のTJ先生。ミーティングにはお気に入りぞうさんを持ち込み(象じゃないよギターだよ)「俺のギターテクニックを見やがれ」とばかりに、ギターに夢中な高校生レベルで弾きまくって、みなさん少々引き気味ですよね。

 まあね、いいと思うのですよ。本当にギターは上手いからね。聞いていて嫌でもないし。
 永遠に「天国への階段」を繰り返すわけでもないので、まぁよしとしましょう。


 でね。
 最近俺とTJ先生はロック談義なんかを少々したりするんですね。


 あのバンドはカッコいいとか、あのギタリストはなかなかだ、なんてそんなレベルですがね。


 さて、今回のシェイクハンズミーティング。
 TJ先生商売気分ゼロのご様子で、まったく店にいないでギター抱えてあっちふらふら、こっちふらふら。でもってビールもすすんでますます仕事やる気ゼロ。


 そんな感じのTJ先生が。

「えー、では、今回はヴァンヘイレンの話でもしますか」
 などと言い出した。


 それで俺がサミーヘイガー好きだというと驚かれたりと、話はそこそこ盛り上がったのである。


 あぁ本当にTJ先生はロックがすきなのだなぁ、などと裏のタープに戻り、キンさんルルさんと飲んでいると、完璧に仕事やる気ゼロのTJ先生がやってきてみんなで飲むのですが、話は音楽からラーメンに。

「最近永福町行ってるんですか」
 TJ先生がルルさんに聞く。

 何も永福町という町に行っているのかを聞いているわけではない。こんなときに。
「あ、俺永福町に住んでたことあるんですよ、懐かしいなぁ」
 なんて言ってしまったら額にTJスカルの跡がくっきりと残るくらいの強烈なパンチを見舞われること間違いなしだから注意が必要だ。

 先生が「永福町」と言った時には「大勝軒」の事を指しているということは、TJ先生と少しでも関わるのなら覚えておく必要があるし、試験があるとすれば一番最初に覚えなければいけないほどの基本中の基本である。

 おそらくTJ先生が国会議員になったら「永福町駅」は「大勝軒前」に変わり、「西永福町」は「大勝軒の西側」に。ついでに「明大前」は「大勝軒まで歩ける距離」に変えられるだろうことは間違いなしだ。

「最近行ってないな」
 ルルさんがそう答えると、TJ先生の顔色が激変した。

 ちなみにルルさんはTJ先生が「大勝軒の女神」と崇めるほどのステージの高さであり、ラーメン教のサマナ服があればオレンジが着られるほどのステージの高さである。

 そんなルルさんが最近行っていない。
 これはもうラーメン教では朝晩のお祈りをしないことと同等の許されないことである。

「女神失格にしますよ」
 TJ先生は、まるで引金に指を掛けた時のデューク東郷のような目をルルさんに向けた。

 ルルさんもラーメンごときでそれほどTJ先生がムキになるとは思っていなかったのでしょう、少々焦った様子で。

「あっ。でも○○はこの前食べた」

 するとTJ先生。
「ほー、どこ店のを」
「○○通り沿い」
「ああ、あそこ」
 そこで少し間をおいて。
「で。味はどうでした」
 
 TJ先生の頭の中には首都圏主要ラーメン店の全てのデータがインプットされています。なんという店のどこどこ支店の味はどうだった、そんな自分の頭の中にある情報と違う答えはそれだけで、こいつはラーメンの真実を何も分かっていない奴というレッテルを貼られます。

 そうなったらラーメン教内では一生浮かばれません。
 
 答えを間違えようものなら、今この場ですかさず殺す。
 そのくらいの迫力で、ルルさんの目をじっと見つめるTJ先生。

 
 なんとかルルさんの答えは合格点だったようで、その場は丸く収まりましたが、あのときにルルさんの答えがTJ先生の気に触れていたら、所沢VS大宮仁義なきラーメン戦争に突入し、埼玉県は二つに分裂し国を挙げての大騒ぎになっていたことでしょう。

 歴史とはそういうところで動いているのですね。

 さて、その後TJ先生のラーメン談義は続き、俺もキンさんルルさんも「もういいよ」とは思っていましたが、そんなことを口に出したら大変なことになるので、じっと我慢していたのですが、その時に俺はある事実に気が付いたのです。

 それはTJ先生の顔がロック談義をしているときの数十倍もラーメン談義のときのほうが輝いているということです。


 俺は試しに。
「TJ先生、ギブソンの最高に乾いたボディーの最高の鳴りがするオールドレスポールと大勝軒100食無料券があったらどっちが欲しい」
 そう聞いてみたのです。

 オールドレスポールは何百万もする代物。もちろんこれは例えであって、自分の誕生年月のストラトでも構わないし、あるいはリッケンバッカーでもいいのですが、ロックとギターが好きなら迷うことなどないでしょう。

 するとTJ先生。
「あんまりレスポール好きじゃないし、大勝軒だな」
 あまりにも堂々とそう答えたのでした。


 そのときこんな伝説を思い出しました。

 あるとき、若きエディー・ヴァンヘイレンの家に彼女が遊びに来ました。
 彼女の相手もせずにギターばかりを抱えているエディーに彼女が。

「ギターと私とどっちが大事なの」
 そう聞くと。


「何を言っているんだ。ギターに決まっているだろう」

 その時のヴァンヘイレンと、大勝軒100食無料券を取ったTJ先生の顔は同じ、あるいはTJ先生のほうが、より揺るぎない自信に満ちていたかもしれません。


 あぁ。TJ先生の中での順位は。

 ラーメン・ロック(ギター)・シルバーの順なのだとはっきりと認識しました。

 僕は真夜中になろうかという花園の河原で頭の中で。


この曲のギターリフを思い出していた。

「TJ、ドームのライブで一曲一緒にプレイしないか」
6月に来日予定のヴァンヘイレンがそう言っても。
「そんな時間があるなら永福町行くに決まったんだろう、バカヤロー」
TJ先生はそう答えることでしょう。


 最近ブログがご無沙汰なTJ先生。
 きっと数年後にはシルバーではなく、本格ラーメンで出店しているかもしれません。


 そう、それがTJなのだから。


 
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by revolver0319 | 2013-04-02 14:25