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by revolver0319

来月号のシアター原稿予告

来月号のVIBESTHEATERの原稿の一部。
なんだか新境地を見出せるような気がする。
どうなることやら・・・。




 部屋の中にこもった熱気を逃がそうと障子を開ける。その瞬間に後ろではっとして着物で自分を隠したであろう彼女を感じる。
 障子を開けたとはいえ、背丈ほどの椿の生垣で目隠しがされているし、その中には竹薮があり、間違っても部屋の中が見えるはずもない。青い葉を元気に湛えた梅が植わった庭の中も、夕方早いこの時間に歩く人はいないだろう。
 それでも障子を開けた瞬間に、どんなに疲れ果て、ぐったりとしようとも素早く身支度を整える彼女に、なんともいえない愛おしさを感じる。
 熱気を逃がしながら煙草を吹かす。襦袢だけを羽織った彼女が、背中に抱き付いて頬を当てる。煙草を灰皿でもみ消すと、振り返り、彼女を抱きしめると口付ける。彼女は背中に回した手を必死に伸ばすと、障子を一生懸命閉めた。愛おしさが増して着たばかりの彼女の襦袢を乱暴に剥ぎ取ると、その乳房を手で包み込む。
 頭を後ろにのけぞらせた彼女の首筋に唇を当てると、先ほど放ったばかりだというのに、自分の身体に力が漲っているのが分かる。40も過ぎてのこの元気さは彼女のおかげなのか、だとしたらずいぶんと単純な男だと思う。
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by revolver0319 | 2012-04-17 16:55